じんま疹(蕁麻疹、じんましん)は、皮膚に一時的に発生する赤い、かゆみを伴う発疹です。通常、発疹は数時間から数日で消えることが多いですが、場合によっては数週間以上続くこともあります。
主な特徴
- 発疹の外観:赤く浮き上がった斑点や膨疹(腫れた部分)が特徴です。形や大きさはさまざまで、一部は融合して大きな斑点を形成することもあります。
- かゆみ:非常に強いかゆみを伴うことが一般的です。
- 一過性:発疹は移動することが多く、同じ場所に長く留まることは稀です。
種類
- 急性じんま疹:通常は数時間から数日で消失します。一般的な原因にはアレルギー反応、感染、薬物反応などがあります。
- 慢性じんま疹:発疹が6週間以上続く場合を指します。原因は不明なことが多いですが、自己免疫反応が関与していることがあります。
原因
じんま疹の原因は多岐にわたりますが、以下のような要因が考えられます:
- アレルギー反応:特定の食品、薬物、昆虫刺咬などに対するアレルギー反応
- 物理的刺激:温度変化、圧力、日光などの物理的刺激
- 感染:ウイルス感染や細菌感染
- ストレス:精神的・身体的ストレス
- その他:自己免疫反応、ホルモンの変動など
診断
診断は主に臨床的な観察と患者の病歴に基づいて行われます。必要に応じてアレルギーテストや血液検査が行われることもあります。
治療
治療の目的は症状の緩和と原因の特定・回避です。以下の治療法が一般的に用いられます:
- 抗ヒスタミン薬:かゆみと発疹を抑えるために最も一般的に使用されます。
- ステロイド薬:重症例では短期間の内服ステロイドが使用されることがあります。
- その他の薬物:慢性じんま疹では、生物学的製剤が使用されることがあります。
管理と予防
- 原因の特定と回避:アレルゲンやトリガーを特定し、回避することが重要です。
- ストレス管理:ストレスが症状を悪化させることがあるため、適切なストレス管理が推奨されます。
- 皮膚のケア:刺激を避けるために適切なスキンケアが重要です。
- 体温を上げない:熱い長い入浴・激しい運動・飲酒などは、悪化しやすくなります。
じんま疹は多くの場合一時的なものであり、適切な治療と管理によって症状を緩和することが可能です。早く症状を抑えることが再発や慢性じんま疹への進行の予防となります。早めの受診をおすすめします。